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無電柱化コラム

国内外のまちづくり ,海外の事例 ,

2018.03.09

フィリピン共和国セブ島の低コスト無電柱化

フィリピンのセブ島は、海がきれいなリゾート地であり、本島と空港があるマクタン島から主に構成されています。今回は、本島の中心地であるオスメニア通りの無電柱化について、設計施工をした現地の配電会社のVECO(Visayan Electric Company)さんにお話を聞くことができました。アテンドしていただいたのは、この無電柱化に資材(電力ケーブルコネクター)を供給したSicame(シカム)社のチャールズさん(写真右端)です。

 

工期短縮・コスト削減を実現したSicame社のコネクタ

セブ島も台風がよく通過するところですが、無電柱化は防災というよりも、観光の一環である、景観という側面での意味合いが大きいとのことです。南北に約1.1kmの区間の両側歩道を数か月間にかけて無電柱化しています。現在、北の両サイドと、南側の片側が工事完了しています。北側の無電柱化工事は、従来の地上設置トランス方式(右写真)で施工したとのことですが、このトランスが大きすぎて、住民や通行人から大クレームが発生したとのことです。それで、南側の無電柱化方式を再検討することになり、そこに採用されたのがSicame社の地中低圧配電用被覆貫通型コネクタです。


▲低コスト・低工期を可能にした、地中低圧配電用被覆貫通型コネクタ

これにより、工期が短縮され、しかも、巨大な地上設置トランスが不要(側道の柱状トランスから電力供給)となりました。更に、建設コストは15%削減されたとのことです。いいことづくめであるように思えますが、導入には苦労もあったとのことです。新しいものを導入するのはどの国でも大変であるということなんですね。

低コストで低工期のものは日本でもより活用すべきです。これまでの、利害関係に関係なく、良いものはどんどん活用していくようにしなければ、日本の無電柱化の歩みは遅滞と停滞の一途を辿ることになってしまいます。ボトルネックを拡げることこそが、今の日本の無電柱化の喫緊の課題です!

 

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