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2024.06.03 | スタッフ

情報誌”グランじお”86号~最新情報を毎月お届けしています!~

グランじお86号

皆さん、こんにちは!
今回は、3/26 に国土交通省より発出された「無電柱化のコスト縮減の手引き」について解説します。

これまでは「道路の無電柱化 低コスト導入の手引き(案)」として、Ver.1(H29.3)、Ver.2(H31.3)が出されていたが、低コスト手引き(案)Ver.2は、当時の技術開発の状況等から、主に管路直接埋設や小型ボックス構造等、管路埋設に関する記載が中心だった。
その発出から現時点(令和5年)で凡そ5年が経過し、その間、「道デザイン研究会無電柱化推進部会」、その後身である「無電柱化推進技術検討会」等の検討により、特殊部等のコンパクト化や施工方法の工夫、新技術・新工法の進展等、管路埋設だけではなく、無電柱化のコスト縮減全般にわたる技術開発が進捗している。
こうした状況を背景に、本手引き(案)が発出されたが、さらなる低コスト化を目指す観点から、これまで現場で適用が進んでいない技術も含まれている。

名称の整理

これまで無電柱化における地中化の構造は、その普及の状況に応じて「電線共同溝」の呼称を一律に使用してきたが、これまでの技術開発から、小型ボックスや直接埋設等の新たな構造が生まれてきたこと等を踏まえ、以下の通り、構造の名称を改めた

(従 来)     (変 更 後)
地中化方式  →   地中化構造
地中化以外の方式 → 非地中化構造
管路構造 →   管路直接埋設構造
直接埋設構造 →   ケーブル直接埋設構造
裏配線 →   迂回配線
軒下配線 →   屋側配線

 

管路材について

低コスト管路材について

これまでの手引きには、低コスト管路材として角型多条電線管(通常、角型FEP管)が記載されていたが、これに硬質塩化ビニル管(ECVP管)が追加された。
また、低コスト管路材を使用する上での留意事項が記載された。

浅層埋設時の防護基準

防護方法については、既存埋設物の上越し等により、基準値以下の埋設深さとならざるを得ない場合の防護方法は、以下の方法を標準とする。➀合成樹脂板、②防護鉄板、③コンクリート防護、④コンクリート防護+防護板、⑤コンクリート防護+エキスパンドメタル。またこの5種に加えて、防護方法の中に「小型ボックス構造」が記載された。

管路材の要求性能

管路材に求められる要求性能について、これまでは本体管に対して記載されていたが、さや管に対しての規定が追加された。
さや管には従来の合成樹脂さや管に加えて「繊維さや管」が追加されている。管路材の要求性能を記載するだけではなく、試験項目についても整理されている。
管路の敷設後に実施される「導通試験」について、試験方法と基準、試験器具が明記された。

特殊部について

特殊部の共有化

特殊部には、電力と通信が共有するⅠ型と、電力と通信がそれぞれ専用に設置するⅡ型があるが、特殊部を共有化して「Ⅰ型中心」配置にすることにより、「Ⅱ型中心」配置にするよりもコスト縮減が期待される。特殊部の共有に関しては、モデルケースの記載やコストの検証結果の記載もあり。

特殊部の長延化

特殊部径間距離(特殊部の設置間隔)を長延化することによって特殊部の設置数を減らし、コスト縮減が期待される。
今回は通信特殊部の径間距離のみ、従来の70mから、光ケーブルのみを使用する場合は130m、同軸ケーブル等が混在する場合はケーブル種別・交角総和等に応じて100m・70mが採用できるようになった。

電力特殊部については、需要状況により特殊部設置の条件が大きく異なることから、一概に径間距離を規定することが困難であるため、通信特殊部の配置を踏まえながら、必要性と配置の適正性を確認することとする。 今後も検討し、検討成果が得られ次第、本手引きの更新を予定している。

通信特殊部のコンパクト化・内空寸法の統一化

通信特殊部Ⅱ型は、①横断タイプ、②基点タイプ、③接続桝タイプの3種に分類される。現状では、地域ごとに寸法のバラツキが見られ、また②と③の適用範囲もまちまちとなっていた。技術検討会では、特殊部のコンパクト化に向け、まずは通信特殊部Ⅱ型について地域ごとに異なる寸法を統一することとした。

内空寸法は、
横断タイプ・基点タイプ:幅950mm×高1500mm×長2200mm
接続桝タイプ:幅500mm×高1050mm×長2000mm
に統一される。

横断管路部などでケーブル曲げ半径が確保できない場合は「サイドボックス(幅350mm×高350mm×長300mm)」を付加して対応する。
今後、特殊部Ⅰ型や電力Ⅱ型のコンパクト化等も検討。

配線計画の標準化

電線管理者は以下の項目について配線計画図に記載することを標準とする。
○管路・ケーブル:径・種別・条数・電圧区分
○特殊部:希望位置
○地上機器:機種・サイズ
○引込・連系部:引込・連系先

配線計画図の作成にあたっては、下記の点についても留意。
・特殊部の種別等を指定する必要がある場合、その理由を記載
・コンサルタントからの要請に基づき、地上変圧器の供給範囲を提示。

小型ボックス構造について

小型ボックス構造の標準化

・JIS規格を活用、内空断面は「300mm×300mm」「300mm×400mm」の2種類に限定
・設置形式は露出型に加え、景観やまちづくりの観点から非露出型(蓋の上部を舗装したもの)を追記
・小型トラフ方式と小型ボックス方式との混同を回避するため、小型トラフ方式は記載を小型ボックス方式へ統一する。(小型トラフは削除)
・ノックアウト寸法の確定(高さ130mm×幅450mm)、左右に2か所ずつ設置
・水抜き孔はφ60mm×2m間隔
・上載荷重は、【一般部5kN/m2】、
【乗入Ⅰ種】T-6・T-8、
【乗入Ⅱ種・Ⅲ種・車道部】T-25
・蓋構造については、セキュリティ確保の観点から様々な蓋形状が検討されてきたが、蓋重量によってセキュリティを確保することで決着。台形形状や合欠き形状は採用されず。高水準なセキュリティ(テロ対策等)を確保する場合は、専用吊上げ金具の設置等を検討する。
・乗入部や車道部に設置する場合は、ガタツキ防止のための固定ボルトの設置等を検討する。

ケーブル直接埋設構造の特徴と課題

ケーブル直接埋設構造の特徴

・道路敷地内へ直接、電力・通信線を埋設。
・地中化における管路が不要となることによる、掘削土量・仮設材、資材の削減。等

ケーブル直接埋設構造の課題

・ケーブルの保護と他企業掘削等による保安の確保、舗装の健全性の確保。
・機器接続部等のケーブル以外の諸機材について長期信頼性、保全業務更新についての検討。
・常設作業帯の確保と地域住民の理解。

ケーブル直接埋設構造の実施条件

①需要変動が少なく、ケーブルの取替がないと見込まれること。
②十分な道路幅が確保されていること、または、迂回路が確保でき、長期通行止めが可能であること。
③常設作業帯の設置が可能であること。
④作業に支障となる他の埋設物がないこと。
⑤民地内は掘削時のリスクを勘案し管路埋設とすること。
⑥アルミケーブル資材が普及すること。

コスト縮減における施工技術

施工方法の工夫

・常設作業帯による施工の効率化
・トレンチャーの活用

地中探査技術の活用
新技術・新工法の活用

・新技術・新工法の開発・活用
・民間低コスト技術の活用
・一管共用引込方式

多様な整備手法の活用

地中化構造と非地中化構造の概要

無電柱化の構造は、電線類を地中に埋設する「地中化構造」と屋側配線・迂回配線等の「非地中化構造」に大別される。これまで無電柱化は「電線共同溝方式」により進められてきたが、今後は現場状況を考慮し、非地中化構造も含めた様々な方式により整備を推進していくことが重要。

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