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無電柱化コラム

国内の事例 ,国内外のまちづくり ,

2017.10.11

商店街活性化:魅力あるまちづくり活動に積極的に取り組む神戸市トアロードの無電柱化

兵庫県神戸市トアロードの無電柱化(電線地中化)

神戸トアロードとは?

神戸市中央区にある神戸外国倶楽部と山本通り(異人館通り)から旧居留地地区を南北に結ぶ坂道のことです。旧居留地を通る明石町通の延長上にあり、明石町通りと花時計線(西国街道)の交差点(北東角には三宮神社がある)を起点に、北へ約1kmほどの長さを有します。また、南から北へ登る坂となっており、高低差は約43mあります。坂を下れば旧居留地方面へ、登れば北野町山本通へ至ります。
トアロードの西側には「トアウエスト」と呼ばれる、若者向けの小規模な店舗が点在する一帯があり、近年ではカジュアルなファッションの発信地として定着しています。同様に東側には「トアイースト」と呼ばれる一帯があります。

時代を経ても、伝統を今に伝える老舗店や、その意思を現代に引き継いだ新感覚の上質なカフェやショップなどが存在する異国情緒あふれる神戸で海と山を結ぶ1.2キロの坂道、まさにハイカラ文化の発祥地です。

ベーカリー、オートクチュール、靴屋、帽子店、宝飾店、デリカッセン、レストランが並び、現在も外国人のサロン「神戸外国倶楽部」、「中華会館」、「聖ミカエル国際学校」などがあり、異国情緒いっぱいの街として生き続けています。
しかしこのトアロードですが、実は1995 年の震災で沿道の約7割が全・半壊の被害を受けました。そこで街の人が一体となってトアロードらしい復興・活性化を模索しさまざまな取り組みを現在もなお、続けられています。

トアロード地区まちづくり協議会

トアロードのまちづくりにきっても切り離せないのがトアロード地区まちづくり協議会。その活動内容の中の、景観保全に重点をおいて御紹介します!
HP:http://www.torroad.com/

<トアロード地区まちづくり協議会とは>
平成8年1月に3商店街が母体となる「トアロード地区まちづくり協議会」を設立し、「トアロードビジョン」の策定や協定の運用など、震災後より積極的なまちづくり活動に取り組んでいます。
<まちづくりの目標>
1)地区の魅力と気品あるまちづくりを推進
2)トアロードらしい地区固有のまちなみ景観づくり
3)近隣エリアのまちづくり組織との連携による集客・交流拠点づくりの取り組み
4)幅広い住民が参加するまちづくり活動プログラムの推進

 

神戸市と連携して景観形成活動

景観形成活動の地元での認知度を高めるとともに、外から来た店舗や企業に対しても積極的な参加を促すため、神戸市と連携しながら、建築・デザインなど事前相談や情報交換など協定の運用を強化することで、トアロードらしい景観づくりをめざしている。(外観の色、看板の大きさなど)
これまでに70数件が事前相談に訪れている。内容としては小さい看板から大きなマンションまで様々である。こうした地道な活動が街の景観を守っているのだろう。

トアロードコミュニティガーデンプロジェクト推進

まちの特色として潤いのあるデザイン、緑化を推進するもので、鉢植えを統一し、そこに植える苗の花の色もパープル系で統一している。
誰もが気軽に参加でき、現実性があり効果の期待できるプログラムとしてガーデニングのまちづくりを地域に浸透させ、発展させることを目的にしている。
平成15年には地元住民参加のガーデニングクラブを発足させ定期的なガーデニング講座を開催したり、街角ガーデンの制作・維持管理、NHK神戸放送局の環境キャンペーンとコラボレーションするなど、ガーデニングを通してまちづくりへの機運を高める動きとなっている。

まちづくりイベントの企画・実施

歴史・文化・魅力などを自分たちの手で「再発見」し、トアロードらしく質の高い文化情報発信イベントを企画・開催することでまちが一体となって魅力づくりに取り組むことを目指している。同時に、それらの企画の情報を様々な媒体を通じて広く発信することにより、トアロードの集客・交流のパワーをアップさせることを狙いとしている。

*企画内容*
トアロードマップ(まちの歴史、建築、ショップをマップで紹介)・トアロードカレッジ(トアロードの歴史や文化、お店、商品などゲストスピーカーが語る14回開催)・トアロードビデオフェスタ(トアロードを被写体としたビデオ作品を公募)

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