もっと知りたい!
無電柱化コラム

2017.08.25

無電柱化手法のひとつであるケーブル直接埋設方式のメリットとデメリット

ケーブル直接埋設(直埋設)の考えられるメリットとデメリットをご紹介します。

国土交通省と(社団法人)国際建設技術協会の調査報告書では、
『海外の電線類地中化の方式は、イギリス、フランスでは直接埋設方式、アメリカ、カナダでは管路方式を採用している。』
としています。

検討課題

公共工事として自治体発注の整備事業の場合、設備の管理区分の設定、工事負担費用の割合など、
関連する各機関および地域住民との協議内容が複雑化し、調整も難しいと考えられます。
事前の整備計画にも相当な時間と費用を要する可能性があり、実際に導入されるまでには、長期に渡り事前調査をする必要があります。

 

実際に施工した場合に考えられるメリット、デメリット

メリット

1) 施工条件が整っている場合は、コスト縮減ができる可能性がある。
2)工事全体の期間が短くなる可能性がある。

デメリット

1)公共工事で発注される電線共同溝などでは、一般的に開削工事で日々復旧し、道路を交通解放する条件下で施工するため、
ケーブル直埋設だと接続部が日施工=10m~20m程度の距離ごとに必要となる。
(ケーブル敷設業者が当日に施工する場合は、施工時間帯や工事車両の待機場所、待機時間など近隣への影響が大きい。)
したがって工事進捗が伸びない、接続する工事費も増えると考えられる。また、進捗を伸ばすには歩道や道路を開削したままの状態が、長期になると考えられる。
2)工事規制区間がかなり大きくなると予想できる。(交通渋滞が発生しやすい。)
3)電線ケーブルは、電力会社と通信会社の施設(財産)であるため電線ケーブル敷設を管路埋設のように一社では、対応できない。
4)単独地中化方式のように、各電線事業者による整備になる可能性があり整備が進まないと予想される。
5)道路横断箇所は、掘削溝を覆工板などで仮復旧または、管路埋設で対応する必要がある。
※直埋設だけでは対応できない。
6)配管材料のように硬質ではないため、直接的な配置が難しく埋設位置、深度など管理点が不明確になりやすい、よって維持管理が難しい。(他の埋設管路との隔離確保が難しい。)
7)耐久性については、管路内に配線した場合のケーブルと同等の耐久性を得るには、価格が管路配線用ケーブルより高価になる。
8)土質(礫)によっては、ケーブルが土圧で経年破損する恐れがあるので保護砂の層を管路より厚くする又は、コンクリート防護する必要がある。(偏土圧のかかる恐れがある場合)
9)他企業の工事により破損(切断)した場合に、重大事故につながる可能性がある。
10)断線の補修工事をする場合、設計で予備ケーブルを計画していない場合は、復旧まで停電や不通などの状態が長時間に及び可能性がある。
11)直埋設した電力ケーブルより漏電が長期にわたって発生した場合に、その電気が迷走電流(注1)となりその他の金属系の埋設物を損傷させる可能性がある。(漏電の遮断機能などにより可能性は、0%ではないが極めて少ない。)

「低コスト手法」に関するそのほかのコラム

無電柱化の費用ってどのくらい?よく頂くご質問と金額についてお答えします
無電柱化の低コスト化を実現するための新手法提案
側溝の整備と、電線類地中化の両方を一挙に解決する、新しい電線類地中化システム「D.D.BOX(二層側溝型配管方式)」
電線類地中化工事の進む諸外国の無電柱化率やコスト・手法について、日本と比較してみました